尾野真千子さんと長谷川博己さんが演じる夏目漱石夫婦、一体どのような家庭だったのでしょうか?夏目漱石の妻、第1話のあらすじなどについてご紹介したいと思います。

【夏目漱石の妻】第1話 あらすじ

明治28年の初冬、日本は日清戦争で清国に勝利した。それまで西洋に押さえつけられていた日本は少し自信を取り戻し、国内は好景気に沸いていた。

街では子供たちが勝利の祝いに旗をふりながら歌っている。

その街を一台の馬車が走りゆく。その馬車に乗っていたのは貴族院書記官長・中根重一であった。重一は馬車を降り、東京・虎ノ門にある家に帰る。

scene02

出典:http://www.nhk.or.jp/dodra/souseki/html_souseki_midokoro.html

中根家長女・中根鏡子は自室でせんべいをボリボリとかじりながら寝そべって小説を読んでいた。

父に呼ばれた京子は父・重一のもとを訪れる。重一が縁談話をもってきたのだ。

相手は中学校の英語教師でいずれは学者になるだとろう、と重一が見染めた夏目金之助、29歳。住まいは松山。

重一は松山から呼び寄せ会ってみてはとすすめる。


汚い屋根裏部屋に上り鏡子は鏡の前でぶつぶつと何かを喋りながら手を合わせていた。そして『うあっ』と鏡に詰め寄る。これは鏡の占いだという。鏡子は子供の頃から占いが好きでいろいろな占いを試したそうだ。見合い相手との行く末を占ったという。

その日の占いがどうだったのか、鏡子はずっと秘密にしていた。

お見合い~結婚まで

その年の暮れ、お見合いを行った。重一は金之助が俳句をたしなむという話を耳にしていたため、俳句を披露するようお願いする。

金之助の一句を聞き、鏡子は口を大きく開け、声をあげて笑った。重一とタカは気まずそうな顔をしたが、金之助はその様子を笑って見つめていた。


お見合いの3日後、明治9年元日。鏡子は二人の妹と人力車に乗り、祖父の家に新年のあいさつに向かっていた。

道の向こうに金之助を見つけて鏡子は声をかけようとしたが、金之助は気づいていながらすまして通り過ぎて行ってしまった。

その様子をみて鏡子はにやけながら『私あの方のお嫁になると思う、今決めたの、お嫁に行こうって』と妹に話した。


その後、鏡子と金之助の縁談がまとまり、お正月の中根家のカルタ会に金之助の姿もあった。

カルタ会のにぎやかな様子に金之助はどうもついていけない様子だ。

しかし次第に表情も和らぎ、皆の楽しそうな様子や鏡子の嬉しそうな顔をみていた。


松山で俳人・正岡子規との会話の中、金之助は思い出し笑いをする。カルタ大会で見た鏡子の口を隠さず大ぴらに広げて笑い転げる姿を思い出したようだ。金之助は鏡子の自然な姿に惹かれたらしい。

それを聞いた正岡子規はやっぱり変わった奴だなと、笑った。

金之助は田舎暮らしは終わらせて東京で暮らしたいと考えていた。重一の力で金之助は東京ですぐに仕事が見つかると思っていたようだ。

正岡子規は結婚して大丈夫かと、と心配をしていた。金之助の性格は家庭の事情もあって、仲間以外にはなかなか人に心を許さない、と。しかし、元日のカルタ大会の話を思いだし、あの鏡子なら金之助の頑なな心も開いてくれるかもしれんな、と笑って話した。

祝言

結局東京での仕事はみつからず、熊本の第五高等学校に転任することになった。そして、その年の6月、鏡子は金之助に嫁ぐため、熊本に発ち、鏡子は家族としばし別れることとなった。

熊本行きの汽車の中、重一はどこか寂しそうに鏡子に話しかけた。

皆は熊本行きを不思議に思っても、自分が選んだ間違いない男だから鏡子の決断には納得だった、と。しかし、祝言だけは東京で挙げたかったと残念そうな様子の重一。金之助が頑なに東京で祝言あげることを譲らなかったのだ。

重一は今まで甘やかして育てきて、常に自由に過ごしてきた鏡子が熊本での暮らしに耐えられるのかをただただ心配していた。

そして、一言、『鏡子、引き返すなら今のうちだぞ』と。

鏡子少しうつむき、『決めたことですから、自分で、この人がいいって決めたんです。私迷いませんから。』と穏やかに笑って答えた。


婚礼は熊本にある金之助の家でとりおこなわれた。夏が近づき、蝉も鳴きとても暑い様子だった。

杯が足りないと言うと、金之助はどんぶりで三三九度をしようと言ったり、料理は焦げたり…祝言は晩酌人もお客もなく、簡素を通り越した奇妙なものだったそうだ。

最初は形式やしきたりにこだわっていた重一も、暑さに耐えきれず、早くやろう、このままでいい、と式を急いでいた。

熊本での暮らし

祝言の日の夜、鏡子は金之助の部屋で本を眺めていた。そこへ重一を宿まで送り届けた金之助が帰ってきた。

金之助の家には食器や服はないが、本だけはたくさんあった。毎月住んでいる家が2件借りれる程のお金を本屋に払っているそうだ。しかし、裕福というわけではない。

毎月のお給料は100円、そのうち仕送りなどをのぞくと、残りはざっと50円。50円で金之助、鏡子、タカと暮らしていかなければならない

金之助は鏡子が今読んでいる小説を覗き見し、友人の奥さんだが、小説はいまいちだ、と吐き捨てる。そして最後に一言、

『僕は学者で勉強しなければならない身だから君に構ってはいられない。それは承知しといてもらいたい。』と言い、部屋を出ていった。

それを聞いた鏡子は呆然としていた。

次の日の朝

鏡子は朝飛び起きた。時計を見ると時間は10時。タカに金之助はもう学校に行ったことを聞き、鏡子は起こしてって言ったのに!と怒った。鏡子はオタカに3度起こされたことに全く気がついていなかったのだ。

タカは朝寝坊常習犯の鏡子に笑い事ではすまされないと説教をする。それを聞いた鏡子は明日はちゃんと起きて食事を作るからタカは何もするな!と言いはなった。

また次の日の朝

時刻は9時。目を覚ますと横に金之助の姿はない。飛び起きた鏡子は金之助を見つけ挨拶をするが、金之助は時間がないから朝食はいらないと伝える。そのかわり弁当を届けさせろ、とタカに言った。

鏡子が申し訳なさそうにしていると、朝起きるのがそんなに苦痛なのかと問うと、鏡子は自分は人より多く寝ないと頭痛・動悸・吐き気がして一日中調子が悪いと答えた。それを聞いた金之助はじゃあ早く寝なさい、というが、とってつけたように鏡子は言い訳をする。

庭にある墓が気になって眠れない、と。それならば引っ越せば鏡子の寝坊が治るだろうと金之助は引っ越しを決めた。それを聞き、鏡子は何も言い返せなかった。

 

スポンサーリンク

 

新しい家での生活

新しい家は今よりも広い家で、家賃も上がった。金之助は広すぎるので、同僚の長谷川貞一郎をタダで住まわせる、と言う。1人人を増やすくらいでは手間は変わらないだろうと。長谷川からは金は取れないと言いはる金之助だったが、鏡子の作戦で長谷川から1月5円で住まうことに落ち着いた。

程なくして金之助の怒号が飛ぶ。とっくりの中にハエが入っていたのだ。タカと鏡子は土下座して謝った。

その日の夜、

タカを東京に帰そうと提案があった。オタカは鏡子にとって子供の頃からずっと暮らしてきた家族でもある。寂しいと感じる鏡子。だが、1ヶ月後、タカは東京に帰っていった。

金之助は鏡子のような家庭環境をうらやましい、と言った。東京に家族はいるが、関係がうまくいっておらず、自分には縁のない世界だと思っているようだ。

金之助の寂しそうな表情をみた鏡子は金之助と心の距離を詰めようと俳句をやりたいと言う。しかし、洒落が鏡子にはいまいちわからず、うまくいかなかった。


明治三十年の正月。金之助宅では同僚の教師と学生が宴会騒ぎをしていた。

料理が遅いと金之助と口論になったり、せっかく作った煮物をこぼしてしまったり、鏡子の朝寝坊っぷりがすでに生徒にまで広がっていたり、鏡子は苛立ちを隠せない様子だった。

金之助の悲しい生い立ち

その年の夏夏目家に急変が起きた。金之助の父が東京で亡くなったのだ。金之助と鏡子は汽車で東京に向かっていた。

気分の悪さそうな鏡子を気遣う金之助だか、逆に鏡子は金之助を気遣う。そこで金之助の複雑な家庭環境を知る。

生まれてすぐ里子に出されたこと、そして何ヶ月後かに連れ戻されたこと、すぐに知り合いの夫婦に養子に出されたこと、その知り合い夫婦が離婚し夏目家に78歳の時に連れ戻されたが間もなくして母が亡くなったこと、父は金之助に何の愛情も持っていなかったこと…そして今も夏目家に自分の居場所はないと。

金之助の生い立ちを聞きながら、いよいよ調子が悪くなった鏡子は汽車の中でうずくまった。

流産

鏡子は妊娠に気がつかず長旅で無理をしたために流産してしまった。中根家の床で金之助と手をつなぎ鏡子は涙を流した。

中根家の人達は鎌倉の別荘で一月ほど過ごすのが恒例だった。鏡子は見た目上はすっかり元気な様子であった。金之助も鏡子の笑顔を見られて、少し安心した様子だった。

重一もまた、鏡子の心配をしていた。鏡子は医者の指示でもう一月ほど東京の中根家で過ごすことになった。金之助も東京で仕事ができればいいと重一も尽力していたが、まだ仕事口はみつからないようだ。

鏡子は浜辺で赤子を抱く夫婦を悲しげな瞳でみていた。金之助はそんな鏡子を心配そうにみつめていた。

再び熊本へ

一月後鏡子は熊本に帰ってきた。金之助の部屋には見知らぬ男がいた。鏡子に断りなく一月前から住んでいる書生・俣野義郎だった。俣野の口から大塚は昔金之助と結婚の約束をしていた女性だったと知る。

その日の夜の食事中二人は、険悪ムードでお手伝いは食事後足早に部屋を出ていった。

俣野の話を切り出す鏡子。そんな話は聞いてないし、うちには余裕がないと。しかし、鏡子が言いたかったのは過去の恋人のことだ。女流好きの俣野に聞いた大塚の話を持ち出す。最初は聞き流していた金之助だが、結婚の話もあったということを口に出すと、金之助のお茶を飲む手がとまった。鏡子は詰め寄りどういう方か聞く。そして自分と比較し鏡子は嫉妬をしていたようだ。

次の朝鏡子が目覚めたのは8時を過ぎた頃。授業前に用事があるとかで早く家を出たという。ため息をつき、部屋に帰ろうとすると、金之助が忘れた弁当に目がついた。鏡子は弁当を持って走り出した。そして金之助の姿を見つけ駆けていく。お弁当を渡すと金之助は

起きたてで走るな。後で俣野に持ってこさせれば良かった、無茶をするな、こっちに戻ってきてから鏡子は変だなどと言い放って去っていった。

その後ろ姿を鏡子はずっとみていた。

うまくいかない二人

明治三十一年の正月。鏡子は一人で新年を迎えることになった。金之助は年末から友人と温泉へ出掛けていたのだ。

金之助がいなくとも学生は家にいた。書生の俣野が気を遣いカルタに誘うが鏡子は座っただけで酒を飲んでいた。

初夏になると、高校の仕事が忙しくなり留守がちになっていった。鏡子は毎日一人空をみつめていた。

ある日、鏡子は金之助の職場である第五高等学校を訪れた。鏡子は金之助を見つけ手を振ったが、金之助は気がつきながらも無視をして去っていってしまった。

鏡子の気持ちを表すかのように突然大雨が降り始めた。鏡子はその中を傘も差さずにとぼとぼ歩いていく。そして、帰り道橋の上から身を投げ出してしまった。

通じ合った気持ち

一命をとりとめた鏡子は床で歌を歌っていた。そして、心配をかけてごめんなさいと金之助に伝えた。

すると金之助は謝るのは自分だ、と話を始めた。

学校でのこと、弁当のこと、素直にありがとうと言えばよかった、と謝る。自分には謝ることができない。家族が誰よりも欲しいのに赤ちゃんが死んでしまったのも、自分は家族に縁がないからだと思った。そして、鏡子には中根家があるが、自分一人で熊本に帰ったときに自分には家族がいないんだと思い知らされたそうだ。

金之助の里親は貧乏な商売人だった。店の片隅にほうっておかれてずっと泣いていたそうだ。2番目の姉が偶然それを見てかわいそうだと、抱いてもどったら父にひどく叱られた、と。

だから自分は人や家族が信じられない。しかし、そんな僕に弁当を届けてくれる人がいるんだ、寂しくて学校まで顔を見に来てくれる人がいるんだ、子供はダメだったが、そういう鏡子がそばにいてくれる、と今日分かった。その鏡子ををもう少しで失うところだった、と。

鏡子は涙流して聞いていた。そして、あの日の鏡の占いで聞いた金之助との行く末を話し始めた。

見合い相手にはたくさんの夢がある。その夢を一つ一つ果たしていく人だと。そういう人だから一緒にいると幸せの雲に乗れるから、その雲に乗ってみようと。その時心に決めたのだった。だから川になんて入るべきではなかった、と。

金之助『そうだよ。おバカだねぇ。』

鏡子『そうです。私はおバカです。おバカついでに1つ聞いてもいいですか?たくさんの夢の中の1つを教えていただけませんか?あなたの夢を。』

金之助『作家になりたい。小説を書きたい。小説家になりたい。夢だがね。』と笑った。

そして、もう一度夢だよ、と笑った。

鏡子は笑って手をさしのべた。二人は手を繋いで眠りに入った。


その夢はまだまだ遠い夢であった。2年後の明治三十三年、文部省は金之助に対し、英語研究のためイギリスに留学するよう命令を下した。それは金之助にとっても鏡子にとっても大きな試練だった。

第2月話につづく。

【夏目漱石の妻】第1話 感想

夏目さん…すごく不器用ですね。家庭環境があまりよくないと子供にも良くないといいますが、本当ですね。流産したことをすごく気にして気を遣っているつもりなのに、言葉が下手?というか…。テレビで見れば気を遣っているってわかるけど、実際って言葉にされないとわからないですもんね。気持ちを伝えるのって難しい。二人の家庭環境は正反対ですよね。裕福な環境に生まれ育った鏡子、里子や養子に出されて悲しい幼少時代を送っていた金之助。

第1話で二人の気持ちは通じ合ったようですが、今後どのような展開になっていくのでしょうか?第2話では金之助が留学するという話…。離れ離れになって気持ちがどうこう…とかなっていくのでしょうか!?

【夏目漱石の妻】第2話『吾輩は猫である』どんな展開に?

英語研究のためイギリス留学するよう命じられた金之助と、東京の実家の離れで暮らすことになった鏡子、二人は別々に暮らすことになった。

しばらくして、金之助が弱っているという噂を耳にする。

不安に駆られた鏡子は重一や金之助の友人の正岡子規に相談をする。

そして、2年程の留学から金之助が帰国した。これで金之助と平穏な暮らしができると思った鏡子だったが、金之助は暴力を振るうような人物に変わってしまっていた…。

何か一波乱どころではなさそうですね。やっと気持ちが通じ合えたのに…。

次回は10月1日(土)夜9時から放送です!第1話は10月1日(土)午前0時10分から再放送です。見逃した方はぜひ!

こちらの記事も読まれています